『戦術』というと、何を思い浮かべるでしょうか?
システム、フォーメーション、オートマティズム・・・
それら全て『戦術』であることに疑いようはありません。
ただ、『戦術』を一言で表すとするならば、「ピッチ上で起こるさまざまな問題を解決すること」ということができます。
少し難しいですね。
そもそもサッカーというスポーツは、ルール上、選手はピッチ内にいさえすればどこにいても構いません。
また、常に同じ場所からプレーがスタートするものでもありません。
例えば、野球ですと、守備の陣形はある程度決まっていますし、プレーも必ずピッチャーが投げるところからスタートします。
さらに、バッターは打ったら必ず一塁に走らなければなりません。
バレーボールなんかもそうですね。
基本的にはネットを挟み、両側に選手が立ちます。そして、プレーは必ずサーブから始まります。
そう考えると、サッカーでポジションがある程度決まっているのはGKぐらいで、誰がどこにいても構いません。
しかも当然ですが、相手がいてこちらのプレーに制限をかけ、自由にさせないようにしてきます。
そうなると、ピッチ内にはさまざまな問題が起き、そのほとんどが相手によって引き起こされます。
ここではその一例をご紹介します。
こちらがボールを保持しているという設定です。
相手の選手間の距離が非常に近く、コンパクトな守備陣形が敷かれており、なかなか攻め込むことができません。
そこで、「幅を取る」戦術を採用します。
そうすることで、相手選手間の距離を広げることができ、守備陣形を崩すことに成功しました。
このように『戦術』とは、「ピッチ上で起こるさまざまな問題を解決すること」といえるのです。